前回の記事はこちらです。
勇気を出してレディースクリニックの予約を入れることにしました。
予約を入れたのは1月10日。前回の生理は1月1日開始です。
土曜日の予約を入れたかったのですが、土曜日はめちゃめちゃ混むところだったので、少し先でも大丈夫なように早めに予約を入れました。
案の定とても混んでおり、初診日は2月1日となりました。
それから、しばらくサボっていた(よくありません)基礎体温をつけ始めました。アプリはルナルナを使用。
基礎体温について
最初の日は36.4℃。まずまずだ。高温期になったら6度7分くらいにはなるかな?
ところが、待てど暮らせど高温期が来ない。むしろ下がる日もある
その時点で、「無排卵だろうな」ということが覚悟できました。
ちなみに、私はドラッグストアで買える一番安い体温計にしましたが、高いやつ(3000円くらいするもの)だと測って自動的にアプリに記録してもらえるものもあるみたいです。
あと、結構測る以外の習慣づけとして大事だと思ったのが、(舌下温で測るので)洗面台に持っていって洗うことと、洗ったものをちゃんと枕元に持って帰ること。一番望ましい方法として、布団から出る前に測るというのがあり、朝起きた時にないと正確な温度が測れません。私の場合は、持ち出すのは測った直後、顔を洗う前。持ち帰るのは夕方コンタクトレンズを外すときにしました。
初診日
そして2月1日がやってきました。
その日はとても晴れており、新しいことを始めるにはちょうどいい日だったのですが、道を間違えてしまい予約時間ギリギリに。問診票を書くから少し早めにきてねと言われたのになあ。
でも看護師さんは優しくて、いいですよ、と言ってくれました。院内は激混み。予約なしの方は3時間待ちだそうです。
30分くらいすると、まずは体重と血圧測定がありました。体重は知っていたのですが、血圧はいつもより高かったです。
診察室に入り、先生(女医さん)の診察を受けます。まずは生理周期の説明。いただいた冊子(PMSなどの紹介)がとても分かりやすかったです。聞かれたこととしては、生理周期がどのようなものかと、月経痛など症状があるかでした。その後エコー。
まずは子宮。薄くて特にボコボコしたものはありません。
「子宮内膜症などの疾患はなさそうですね。あとこの厚さだとまだ当分月経はこなさそう」
1ヶ月経っているけど・・・
次に卵巣。ここで先生の手が止まります。
「うーん、これ見えます?卵巣の中にたくさんの黒い嚢胞のような丸い影がありますね。」
「反対も同じような感じですね。」
これがネックレスサインか・・・・
他のところも見て、異常なしということで終了。
「これはですね、多嚢胞性卵巣ですね」
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、女性の20~30人に一人程度に見られ、不妊の最も多い原因と言われます。卵巣の中で卵が十分に成長する前に止まってしまい、排卵されない状態で嚢胞として卵巣に残っている状態です。この卵巣がパールネックレスのように並んでいるので、エコー所見を「ネックレスサイン」と呼びます。
診断基準としては、①月経異常(月経不順や無月経)、②多嚢胞性卵巣、③血中男性ホルモン高値またはLHが高値で、FSHが正常 の全てを満たすことです。男性ホルモン高値によってニキビや多毛、またインスリン抵抗性を併発することがあるので肥満の方もいますが、先生が話すには日本人では肥満でない方も結構いるとのことでした。
⭐︎診断基準の変遷などはこちらのサイトがわかりやすいです(やや高度な内容を含みます)。
「この疾患の原因はよくわかっていません。でも、ストレスがかかったり、体重が年に何キロも増減することってありますか?」
「・・・あります」
「おそらくそれが原因の一つかと思います」
そうか〜〜〜〜〜
とりあえず、③を確認するため採血を受けて帰ることになりました。
お会計は5000円程度(3割負担額)でした。
採血結果は1週間後に出るので、その後に来てくださいねということでした。
反応
私個人の反応としては、「やっぱり病気だったのか」でした。
生理周期が乱れているとは思っていたけれど、いざ病気だと言われるとこれでなんとなく悩まなくて済むという安堵感と、治療しなければならないという不安の両方が押し寄せてきました。でも、教科書に載っている病気だし(試験にも出ました)、治療法もある。治療がうまくいっている人もいる。それなら私も頑張ってみよう。という気持ちになりました。
とりあえずまだ確定診断ではないので(正常の人でも嚢胞が多く見えることもあるそうです)詳しい治療法は採血結果が出てから、と言われ、結果を待つことになりました。
採血結果
2月12日、採血結果を受け取りに再度受診しました。()内は正常値
まずは甲状腺機能。
TSH: 1.558μIU/mL (0.541~4.261)
Free T4: 1.38ng/dL (0.71~1.65)
でいずれも問題ありませんでした。ここに問題があると、甲状腺機能が悪いことで悪影響を及ぼしているか、甲状腺に対しても下垂体が指令を出しているので、そこの問題であると考えられますが、私はどちらも大丈夫なようです。
テストステロン:44pg/mL (3-67)
こちらも高値ではありませんでした。PCOSの患者さんは、テストステロンを含む男性ホルモン(アンドロゲン)が高値になることが本態とされていましたが、現在の診断基準では高アンドロゲンでなくても診断基準に当てはまるようです。
下垂体ホルモン(基準値は状態:卵胞期、排卵期、黄体期によって異なります)。
LH: 18.4mIU/mL
FSH: 6.1mIU/mL
一般的にはLHよりFSHの方が高くなるのですが(LHの方が高くなるのは排卵時のみ)、この比率が逆転しています。 LH高値です。
エストラジオール: 68.9 pg/mL
プロゲステロン: 0.48ng/mL
エストラジオールは一般的に月経直後が20くらい、排卵直前に200まで増えて、また下がるようです。またプロゲステロンは排卵すると1を超えるので、これらを踏まえるとまだ排卵前でしょうということになりました。どうやら(前回の月経から40日経過しているのに)「月経開始を1日目として7日目くらいでしょう」とのことです。
40日で7日。
これで診断基準③も満たしましたので、正式にPCOSの診断を受けました。
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